フィンランドの音楽
世界的に有名なフィンランド人の音楽家は数多くいます。現代のクラシックの指揮者では、フィンランド国内だけではなく、海外のオーケストラでも芸術監督をつとめるレイフ・セゲルスタン、オスモ・ヴァンスカ、エサ・ペッカ・サロネン、ユッカ・ペッカ・サラステ、ミッコ・フランクなど。その他クラシック界には、オペラ歌手のマッティ・サルミネン、ヨルマ・フンニネン、カリタ・マッティラ、ピアニストのオッリ・ムストネン、バイオリンのクーシスト兄弟などなど、数え切れないくらいのミュージシャンが活躍しています。
音楽は言語を超えて理解し合える国際語ともいえます。ヨーロッパ語に属さないフィンランド語を超えたコミュニケーション・ツールとしての音楽が、フィンランドの音楽家を生み出したのかもしれません。またフィンランドの優れた教育システムでは、幼いころから個人の才能を伸ばす教育が可能という環境も無関係ではないはずです。
フィンランドの音楽といえば、交響詩「フィンランディア」の作曲者シベリウスがあげられます。シベリウスは、作曲家としてだけではなく、その音楽がナショナリズムを高揚させ、フィンランドの独立に重要な一端を担ったことでも評価されます。シベリウスと同時代の20世紀初頭はメリカント(1893−1958)やマデトヤ(1887−1947)といった作曲家が国際的な評価を得ています。ここ最近では、若い世代の作曲家の活躍が目覚しく、現代音楽の世界ではカイヤ・サーリアホやマグヌス・リンドベリ、指揮者でもあるユッカ・ペッカ・サラステといった作曲家がフィンランドという歴史と自然を反映した作品で評価されています。またオペラでは、国内の様々な音楽家がサヴォンリンナで毎夏開催されるオペラ・フェスティバルで上演される新作オペラを生み出しています。
フィンランドは夏季に、サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバルを始めとして、各地でさまざまな音楽祭が開催されます。クフモ室内楽音楽祭、ナーンタリ、トゥルクの各音楽祭などでは、地元の教会や自然に囲まれた場所での演奏が楽しめます。
クラシックだけではなく、ジャズ、ポップやロックの世界でもフィンランド人アーティストの活躍が目立ち始めました。日本でも1980年代に人気を博したハノイ・ロックスに続き、ネガティブ、ラスムスといった若い世代のバンドが日本に進出しています。また、ゴシック・メタルというジャンルを確立したHIM、テクノ・バンドのボムファンクMC、ワールド・ミュージックのヴァルッティナ、アコーディオンのキンモ・ポホヨイネンといったアーティストがヨーロッパでも人気です。最近では、2006年のユーロ・ビジョン・ソング・コンテストで優勝したビジュアル系ハード・ロック・バンド「ロルディ(Lordi)」が国民的人気バンドで、ヨーロッパの認知度も高いユニークなグループです。
日本でも、フィンランドのアーティストによる来日コンサートは開催されます。でも、せっかくならば彼らの地元で生演奏を聞いてみれば、アーティストが生まれた背景が少しは理解できるようになることでしょう。
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